2014年3月8日土曜日

クリスティ文庫(30)

 『死が最後にやってくる』、犯人は正体を現す少し前にわかった。
 最後の最後までわからなかったのは、主人公の女性が二人の男性のどちらかを選ぶかだ。
 どうやら正解を選んだようだが、再婚で判断力が増したおかげらしい。
 クリスティの小説を読むと作者の最初の結婚の失敗がかなり影響しているように思うが、よくある話なので、作者が生涯独身だったとしても、最初の結婚相手と破局しなかったとしても同じだったようにも思う。
 ただ、最初の結婚がなければクリスティという名前の小説家が存在しなかったのは確かだ。別の名前になっていただろう。
 最初の夫がペンネームというプレゼントを残したのは皮肉にも思える。
 

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