2014年3月11日火曜日

クリスティ文庫(32)

 『さあ、あなたの暮らしぶりを話して』、クリスティが考古学者の夫の発掘調査に同行した時の見聞録。
 現地で雇った人達との風習や考え方の違いについての記述がおもしろい。
 大概はクリスティの方に共感するが、自分はイギリス人ではないので、クリスティ側の風習に疑問を持つ側に共感する場合もある。
 身の回りの世話をする少年が、食事のときにナイフで切らなければならないものが食卓に出ていないときにもナイフを求められることに疑問を持つ。
 もっともな疑問だと思い、子供の頃ナイフとフォークでバナナを食べるのが洋食の際のマナーだと知った時に「バカバカしい」と思ったのを思い出した。
 そして、今でも西欧ではそうやって食べるのだろうかと思い、今バナナが皮ごと一本お皿に載せて出されたらギャグだろうと思う。果物を盛った大皿からとって食べる場合はどうやって自分の皿にバナナを取り分けるのかと思う。ナイフとフォークで取ったら滑稽だし、手でつかんで皿に載せてからナイフとフォークを使うのも妙だ。
 ネットで検索してみたら、日本でバナナが高級品だった時代に、テーブルマナーの勉強でバナナが使われたのであって、外国人が本国で実際にバナナをナイフとフォークで食べているのを見て真似たのではないようだ。
 外国人の友人がいたら、是非実際のところを聞いてみたいものだ。
 

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