2014年3月10日月曜日

クリスティ文庫(31)

 『忘られぬ死』、レストランで会食中に女性が亡くなる。その会食前に被害者の女性が主催者である夫に男性が一人欠席することになったので男女の数を会わせるために、男性を一人追加で招待するように電話する。
 日本では、合コンでもなければ男女同数にこだわることもない。結局、穴は埋められずに、主催者の夫婦に主催者の夫の秘書、主催者の妻の妹と妻の男性の友人と友人夫婦(夫の方が友人)の七名で会食をする。
 男女同数にする意味があるのかと思ったら、ちゃんとあった。食事中にダンスをするが、女性が一人余るので、みんながダンスをしている間に一人で席に残っていることになる。
 一年後に、被害者の夫が事件の再現をしようとする。この時は男女同数で全員がテーブルを離れる時がある。これが重要なトリックになっている。
 トリックのために男女同数を強調したのか、これがイギリスの普通の習慣なのかはわからない。それに既婚の女性が男性の友人と遊び歩くのを夫が非難して止めさせることができないことも普通のことかは不明だ。

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