2014年2月14日金曜日

クリスティ文庫(16)

 トミーとタペンスの長編四作目『運命の裏木戸』、二人は田舎に家を買う。家の前の持ち主から本も一緒に譲り受ける。本を整理中、子供の頃読んだ本が懐かしくて、読みながら整理しているので、はかどらない。
 そのうちに、本の中に引かれている赤線をつなげると、謎の文章ができることに気づく。タペンスは今度は、この謎ときに夢中になる。
 子供のころに読んだ本でも挿絵が変わってしまうと同じ本とは思えなくなる気持ちには同感だ。もう一度読もうと思っても、同じ話の本は見つかっても、自分が読んだ本と同じ本が見つからないのは残念だ。
 問題のメッセージがある本は、スティーヴンスンの『黒い矢』だ。『宝島』と『ジキル博士とハイド氏』は有名だが、『黒い矢』は聞いたことがない。ただ、もしかして、薔薇戦争の時代を舞台にした冒険小説ではないかと思った。子供の頃家にあり誰が買ったのかわからない古い本で一部分読んだ記憶がある。一部分というのは、頁が一部分とれてなくなっていたからだ。ネットで調べたら思った通りだった。自分は、『宝島』は世間で言われているほどおもしろい気はしなかったが、『自殺クラブ』はおもしろかった。『黒い矢』も是が非でも全部読みたいとは思わなかったが、記憶に残っているのは、さすがにスティーヴンスンだと思う。
 与野本町駅西口の白薔薇
 
 与野公園の赤薔薇
 
 ヨーク家とランカスター家、どっちが白薔薇でどっちが赤薔薇か調べないとわからない。歴史がわからないと読むのは大変じゃないかと思う。現代のイギリスの子供にも読まれているのか気になるところだ。
 『親指のうずき』には、ランカスター夫人という人物が出てくる。そしてヨーク夫人も。

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