2024年6月16日日曜日

671~675 ローダン

  ローダン達はカルタン人の惑星に連れていかれた。ナックはカゲロウに異常を生じさせた原因がプシ露にあることに気づき、カゲロウをプシ露に向かわせた。カゲロウによってプシ露が爆発しそうになり、それを防ごうとしたカルタン人に死傷者が増えた。カルタン人はローダンが危機を回避することに協力してもらえることがわかり、客としての扱いに変えた。

 全知女性は、エスタルトゥのカルタン人の惑星の異常を探知し、警告を発しようとした。エスタルトゥに連絡を取れるのが、冷凍睡眠中のオーグ・アト・タルカンだけなので、彼を目覚めさせた。

 オーグは、ウパニシャッド学校の創始者で、彼の銅像を通じてメッセージを伝えた。メッセージの内容は、恒久的葛藤が偽りだというものだった。メッセージを聞いたウパニシャッド学校に暴動が起きた。

 ナックは、贈り物を撤退させ、ブルー族は正気に戻った。ソトは激怒し、銀河を破滅させると宣言した。ソトは銀河中心部のブラックホールから得たエネルギーを放出し、銀河を破壊しようとした。ナックはエネルギーを操作して危機を回避した。ストーカーはソトに決闘を迫り、ソトを倒した。

 銀河の問題は解決したが、エスタルトゥのドリフェルが危険な状態にあった。

 エスタルトゥは異次元の宇宙の滅びつつある種族を救うため、プテルスに後を委ねて、エスタルトゥの力の及ぶ銀河を去った。その後、異銀河からの宇宙船がドリフェルから出てきた。その宇宙船に乗っていたのがカルタン人とナックだった。

 カルタン人はウパニシャッド学校を創設したが、プテルスの中で、法典ガスを発する惑星の種族が、権力を奪われるのを恐れてカルタン人を追い出した。ナックは技術的に貢献することでエスタルトゥに残った。

 カルタン人とナックが会い、同郷人であることがわかり、ナックはカゲロウを遠ざけることを約束したが、まにあわず大爆発が起こり、ドリフェルから銀河ごと出現した。

 ローダンは、調査のため、ドリフェルにいたため、異銀河に移動した。

 

2024年6月4日火曜日

666~670 ローダン

 イジャルコムは、シオム・ソム銀河に戻り、エスタルトゥはもういないと告げた。

 生命のゲームが始まり、オファラーの合唱が始まるとプシオン性の振動が生じ、王の門と共振し、その衝撃で王の門は崩壊した。その衝撃波を合図に他の二つの門にいるオファラーも合唱を始め、それによって生じた振動によって次々に紋章の門は崩壊し、とうとうすべての門が破壊され、凪ゾーンは消滅した。

 進行役のプテルスは、今後、戦士に代わってエスタルトゥの銀河を支配すると宣言した。

 ブルはグッキーとの会合場所でカルタン人の遭難船を見つけ、船の記憶装置に入っていた目的地の座標に向かった。グッキーは惑星アスポルクに向かった。そこで銀河の情報を入手できるとブルがヴィーロ宙航士から聞いたからだった。

 グッキーは惑星アスポルクでアハブに会った。その惑星にはカルタン人のスパイがいた。スパイはGOIと接触するように命じられており、アハブがGOIとつながりがあると考えていた。アハブの信頼を得るため、わざとアハブを窮地に陥らせその窮地から救出した。アハブはカルタン人をGOIの本拠地に連れて行った。

 ムウンの失われた贈り物がブルー族のもとに届いた。贈り物のせいで、ブルー族は以前の好戦的な精神を持つようになり、銀河内で大規模な戦争が起きそうな危機が生じた。しかし、贈り物の影響を受けない少数の者もいた。その免疫保持者が殺されそうになり、グッキーは救出しようとして逆に捕らわれた。そこにハルト人とカルタン人が現れ、グッキーを救出した。

 GOIにいる潜在的超能力者にナックから連絡があり、カルタン人と共に会ったときに、ナックはカルタン人に姉妹と呼びかけた。ナックは紋章の門を操作するなどプシネットを操作する能力を有していた。

 PIGは、ダオ・リンを宇宙船に乗せ、カルタン人に追い回されていた。ニッキは、ダオ・リンと搭載艇で脱出し、カルタン人のタブーになっている惑星に降りた。その惑星にはロボットだけがいた。ロボットを指揮しているのは、全知女性だった。ロボット惑星をつくったのはカルタン人だったが、ロボットは自立してカルタン人を含めて他の種族も滅ぼしていた。その後、プログラムを正して、他の銀河に去った種族があった。今は、全知女性が管理しているがその事実は秘密にしていた。

 全知女性は、スパイからの情報を得て、ギャラクティカムと和平を結ぶことにしたが、ニッキとダオ・リン・ヘイは全知女性のところに留まることになった。

 イジャルコムは、法典ガスを吸っても法典に従う気を無くした。

 エルンストは肉体を無くした後さまよっていたが、アブサンタ・ゴム銀河のプシラインでカゲロウに捕まり、テスタレに救われた。テスタレはアラスカのカピン断片だったが、進化した種族の一員に分離してもらっていた。テストレも肉体がなかった。

 カゲロウを操作していたのはナックだったが、カゲロウは変性していた。本来は悪夢を見せるもので、悪夢に襲われたネットウォーカーを捕獲し、法典に反するものを懲らしめる機能があった。しかし、変性したカゲロウは幸福な未来を見せ、その未来はウパニシャッド学校の創始者が現れて道を示すというものだった。創始者はカルタン人と同じ姿をしていた。

 ナックはカゲロウを変性させるものがある座標をつきとめ、それを知ったエルンストとテスタレは、その情報をネットウォーカーの情報機器に保存した。

2024年5月24日金曜日

661~665 ローダン

 ドモ=ソクラトは、ソトが設置したピラミッドの中の罠に捕まらずに中心まで到達した。中心に達した者は、転送機で衛星に送られ、ウパニシャッド学校に入学を許されることになっていた。ドモは、衛星でスプリンガーのアハブ(正体はストーカー)に救出され、GOIの基地に運ばれた。

 ハルト人は、ギャラクティカム(銀河の諸種族の政治組織)を脱退した。ソトは、ハルト人の惑星に部隊を送った。ハルト人は、部員を一か所におびき寄せ、GOIは抗法典ガスで部員を法典忠誠から解放した。GOIは、ソトの部隊の宇宙船を一隻奪って、基地に運ぼうとしたが、ハルト人に化けたスパイが、プシラインを変更する能力を使って、ソトの基地に運んだ。

 基地の司令官が、捕虜を拷問したのを知ったスパイは、捕虜を援助して解放し、捕虜は宇宙船でGOI基地に戻り、GOIはプシラインを利用したエンジンの技術を手に入れた。 

 GOIは、プシラインを切断し、プシラインをつないで輪にする技術を開発した。その技術とバジスを利用してペリフォル艦隊の乗員を抗血清で法典忠誠から解放した。戦士ペリフォルとその進行役には、血清が効かず戦闘の結果命を落とした。しかし、ブルー族に対する兵器は宇宙船に搭載されておらず、攻撃から自力で脱出した。

 PIGの秘密基地は、カルタン人の攻撃を受けた。全知女性は、死んだと思わせてPIGの追及を逃れようとしたが、見破られた。身代わりで自殺することになっていた女性の中に、ダオ=リン=ヘイの師がおり、師を救おうとしたダオは、精神的ダメージを受け、倒れ、PIGの手に落ちた。

 生命のゲームで合唱を務めるオファラー人のサラアムは、アラスカの勧誘でネットウォーカーになった。生命ゲームでプロジェクターによってつくられた架空の世界の架空の人物を、現実世界の現実の自分と思わせる暗示をかけるのが合唱だった。

 ダントンとテケナーが主催する生命のゲームで、130万人の合唱隊の内の30万人をゲームが行われる場所と別の場所の紋章の門に向かわせるのが、ネットウォーカーの作戦だった。

 ライニシュはダントンらを失敗させるつもりで、30万人の合唱隊を会場と別の場所に運ぶ手配をした。アラスカは、ライニシュの留守にデメテルらが一体になっている植物を救出した。

 丸太からの信号を受信したワリンジャーは、丸太内と連絡をとった。信号を送ったトスタンとポージーは、諸種族が乗船している巨大宇宙船から、ツナミ艦にのって脱出し、丸太から通常空間に出た。

2024年5月20日月曜日

656後半~660 ローダン

  ファジーは、三角座情報局PIGとの調査でカルタン人が長距離用宇宙船で移住しようとしている情報を得た。

 カルタン人ダオ・リン・ヘイは、長距離船の指揮を命じられ、入植先で入植地の建設に従事していたが、急遽本国に呼び戻された。入植地は、種族の伝説の地ラオ=ヘイと呼ばれており、二重銀河が重なる場所にある惑星でフベイと名付けられた。

 ダオは、全知女性18名のうちの一人の後継者として呼び戻されたのだった。全知女性は高位女性に声によって指示を与え、最高権力者だったが、その存在は秘匿されていた。PIGは、帰国するダオから、プシ露を使った潜在能力者ポエルによって、全知女性の情報を得た。

 ワリンジャーは、丸太の放射から身を守る膜を開発し、三名がその膜を使って丸太内に侵入したが、膜は十分なものではなかった。放射による影響を受けない原始的なロボットによって三人は救出されたが、その際に丸太内から植物の形態の知性体を連れ帰った。丸太内は異世界だった。

 アラスカは、ライニシュの従者として、他の二名の従者と共に、カリュドン狩りに参加した。ダントンとテケナーは、アラスカとは別の従者二名を倒し迷宮を脱出した。二人は恩赦を求めて戦士イジャルコルのもとに向かった。アラスカはワイニシュから、ハトゥアタノの本拠地の位置情報を得ていた。

 アトランは、一人用宇宙船で調査のためドリフェル内に入った。エイレーネは勝手に宇宙船内に乗っていた。二人はドリフェル内であり得る未来の世界を見た。それは、凪ゾーンによって宇宙のバランスがくずれて滅亡する惑星の世界と、現実世界に存在しない銀河の生存不能な惑星上のドーム内で暮らすカルタン人の世界だった。

 12名の戦士は、エスタルトゥが存在しないという噂に対する対策を話し合うため、イジャルコルのもとに集まった。イジャルコルはエスタルトゥの本拠地での記憶がなかったが、エスタルトゥに会ったと言い、その証拠を持ち帰るため、再度エスタルトゥの本拠地に向かうことを約束した。そのとき、進行役と同種族のプテルスが現れ、それぞれの戦士に各一名のプテルスが指導者としてつくと宣言した。会議では、ムウン銀河のペリフォルが、ソトの依頼により銀河に番人の失われた贈り物を運ぶことがわかった。また、ダントンらが現れ、恩赦を得るとともに、これから開催される生命ゲームの運営に加わることが認められた。

 トスタンとポーシーは、ツナミ艦乗員で事故にあい、多種族が存在する巨大宇宙船内で目覚め、ハイパー通信で救助を呼び掛けた。ワリンジャーはその通信を受信し、丸太から発せられていることを知った。


 

 

 

2024年5月13日月曜日

651~656前半 ローダン

  エイレーネは漂流物を扱う商人に売られた。商人はエイレーネがネットウォーカーに関係すると考え、ソム人の法典守護者に引き渡した。

 ローダンは、エイレーネの痕跡をたどって、エイレーネのいる惑星に密入国し、追われた。取引によってテレポートベルトを入手したが、それが盗品だったため、監獄に入れられた。

 法典に反対する地下組織に救助され、エイレーネ救出の手助けを受けた。凪ゾーンの中心にいるため、凪ゾーンの端まで、紋章の門で移動しようとしたが、見破られ、転送先で拘束された。監獄内でカルタン人にあったが、本人はカルタン人であることを否定した。

 カルタン人を陰から援助するものがいて、その者の援助でローダンとエイレーネは脱獄した。惑星内に巨大工場があり、そこのハイパー通信機で救助を要請し、通信を受けたイホ・トロトによって二人は救出され、家に戻った。

 ブルは、カルタン人が巨大宇宙船でパラ露をアブサンタ=ゴムの北端の惑星に運び込んだ情報を得て、副官のファジーを地球に派遣することにした。

 ファジーは、プシ・ラインを監視している基地に捉えられた。隙をみて反撃し、ハイパー通信で救助要請し、近くを航行中のGOI(ティフをリーダーとする抗法典グループ)に救助される。ファジーはティフラーから、アダムスにパラ露を届け、カルタン人について報告するように依頼される。ファジーはアダムスにカルタン人を監視している情報局員に情報を伝えるよう依頼され承諾する。

 アラスカはハトゥアタノ(戦士イジャルコル、グランジカル、アヤンネーがネットウォーカーを壊滅させるために設立した組織)のライニシュに雇われ、暗黒空間内の惑星から両性予知者を盗み出した。両性予知者は植物と知性体の複合体で、デメテル、ジェニ、シガ星人3名が植物と一体になっていた。アラスカはライニシュからオルフェウス迷宮でのカリュドン狩りに誘われた。

 ティフはソトが法典に従わないブルー族に対する大規模攻撃の内容を探るため、潜在的超能力者とウパニシャッド学校近くのソトの本拠地に潜入した。アダムスに届けたパラ露は超能力を強化するためのものだった。情報を入手したが、ソトが投入予定の秘密兵器の詳細は不明だった。

 

2024年5月9日木曜日

650後半 ローダン

  ローダン達はエスタルトゥの凪ゾーン内の惑星に住んでいた。ネットウォーカーは宇宙船のプシラインと別種のラインを使用していたが、そのことは戦士には知られていなかった。

 エスタルトゥ内にはトリイクル9と同種のドリフェルが存在し、戦士の活動によって変質し、宇宙の安全が脅かされていた。

 ローダンの娘エイレーネは、16歳になってネットウォーカーになった。ドリフェル近傍に丸太状の異物が出てきて、付近のネットラインに異常が生じた。エイレーネはその異常現象にまきこまれてラインの末端に運ばれた。そこには、ラインから流れ出た漂着物を売買している種族がいて、その種族に漂着物として拘束された。

2024年5月7日火曜日

637~650前半 ローダン

  ブルは、パーミットから出たガスによって法典に従わされていた。法典とは、恒久的葛藤の哲学、服従、名誉、戦争の戒律を内容する。イルミナは法典の効力を無効化する血清を開発した。

 テケナーは、ストーカーが遭難したツナミ艦で太陽系に現れたため、ツナミ艦の消息を確かめるため、エスタルトゥに向かった。生命のゲームに参加して勝利し、ウパニシャッド学校に入学したのがツナミ艦の乗員らしいと知ったテケナーは、ダントンと共にゲームに参加した。

 戦士のこぶしを廃棄したことを知られたブルは、ゲームへの参加を拒まれたので学校に潜入した。捕まったブルはトシンの宣告を受け、額に印をつけられた。エスタルトゥの外に出たり印を取ろうとしたら爆発し、100年間印が消えない。永遠の戦士カルマのもとで軍事活動をする部隊を指揮していたエルファード人のヴォルカイルは法典ガスの過剰摂取を受け、ゲームに参加していた。過剰摂取をすると死に至るが、イルミナは抗血清によって命を救った。これは永遠の戦士の決定に逆らうことなので、イルミナもトシンの宣告を受けた。

 ゲームに勝ったダントンとテケナーは永遠の戦士イジャルコルにシオム・ソム銀河の紋章の門に行くよう指示された。紋章の門は凪ゾーンにある転送機だった。凪ゾーンでは、プシネットによる宇宙船の航行が不可能になる。紋章の門による移動先で様々な惑星住民を見せられ、それに対する対応を試験された。その結果、エスタルトゥに呼ばれた。エスタルトゥの本拠地は、アブサンタ・ゴム銀河とアブサンタ・シャド銀河が重複する暗黒空間内にあった。

 暗黒空間では、12名の永遠の戦士が集められ、新たにソトが任命された。ソトは、永遠の戦士の上位にあり、エスタルトゥの外で活動する。ソト=タル=ケルのやり方が手ぬるく成果が上がっていないと判断され、新ソトが太陽系所属銀河の支配にあたることになったのだ。新ソトは大部隊とともに出発した。

 ストーカーは、各所にウパニシャッド学校を開校した。この学校は法典に従う戦士を養成していた。生徒は法典ガスを知らずに吸わされていた。ストーカーは、テレポートシステムを売り込み、アルコンで大規模実験が行われた。代金はプシ露で支払われることになっていた。プシ露は超能力を強化する働きがあり、ろ座で採取されていた。突然カルタン人が現れ、プシ露の権利を主張した。カルタン人はアルコン人に追われて逃げてきたマークスの子孫のマーカルと争っていた。戦争によって中断していたプシ露の採取を再開したが、中断中にハンザが採取を開始していたのだった。ストーカーがプシ露を求めたのは、プシ露がプシネットをつくることができ、凪ゾーンにネットをつくられるとゴリムの侵入を許し防衛上の脅威となるから、その脅威を取り除こうとしたためだった。ゴリムとは、法典に逆らう者を指す蔑称だった。テレポートシステムの実験中、カルタン人によるプシ嵐が起き、混乱が発生して、アルコン人はテレポートシステムの導入を拒絶した。テレポートシステムは凪ゾーンをつくるものだった。

 ブルは、ダントンらを追いかけてシオム・ソムの凪ゾーンで立ち往生した。ヴィールス船はプシネットを使用して動いていたからだった。立ち往生している宇宙船を攻撃するロボット船が現れたが、未知の宇宙船が遷移によって出現し救助された。凪ゾーンでも、プシネットを使用しない宇宙船の航行は可能だった。ブルは凪ゾーンの奥に運ばれ、ムリロン人の惑星にあるゴリム基地についた。ゴリム基地は凪ゾーンの外のムリロン人が新しく入植させられている惑星に運ばれ、ブルも同行した。ゴリム基地は、イジャルコムに発見されて破壊されたが、破壊される前に、基地内にメッセージを見つけた。それは、命を救われ、法典ガスの影響力から脱したヴォルカイルからのもので会合場所と、ゴリムにテラナーがいることを知らせるものだった。ブルはヴォルカイルに活動しているゴリム基地に連れていかれ、ローダンと再会した。ゴリムは自らをネットウォーカーと名乗り、宇宙船を使用せずにプシネット内を移動できるのだった。

 ムリロン人のヴェト・レブリアンは2000年前に法典に逆らい、オルフェウス迷宮に送られていたが、、自力で脱出し、恩赦を与えられた。脱出の際にスリマヴォと会い、スリマヴォがコスモクラートであることを知り、スリマヴォを引き渡す見返りにエスタルトゥと会い、ムリロン人に同胞との戦争を強いて悲惨な状況に置くことについて真意を確かめたいと戦士イジャルコムに申し出た。イジャルコムは承知した。スリマヴォは新ソトに引き渡され、共に地球に向かった。途中、エスタルトゥに交易品の見本を運ぶハンザキャラバンに遭遇し、ハンザキャラバンは無人の惑星に拘束された。キャラバンは、アンソンに率いられていた。スリは法典ガスを吸わされたが、イルミナがスリのヴィールス船に抗血清を乗せていたので、それを使ってソトから逃れたが、スリは抗血清が体質にあわず正常に戻らなかったのでタフンで治療を受けることになった。

 ウパニシャッド学校に入学して法典ガスに侵され戦士になっていたティフラーは正気を取り戻した。ティフラーは学校を卒業し、部隊を編成するようにストーカーから命じられ、戦闘可能な宇宙船を集めていたが、新ソトには対抗できるものではなかった。アダムスにストーカーを支援するよう交渉しようとした場で抗血清のガスを吸わされ正気に戻った。ハルト人のソクラトも学校を卒業し同様に部隊をつくるためテルツロックに行っていた。ティフラーを頼れなくなったストーカーはテルツロックに向かった。ティフは新ソトよりはストーカーの方がまだましだと考え、ストーカーを追いテルツロックに向かった。テルツロックで新ソトとストーカーは二人だけで決着をつけるべく決闘したがストーカーは敗れた。新ソトがソクラトを攻撃し、ストーカーは、ソクラトをかばった隙をつかれたのだった。新ソトは宇宙船に戻り、惑星を封鎖すると宣言した。逃げ出すものもいたが残るものも多くソクラトも残った。ソクラトは通常の法典ガスの影響を受けていなかったので今後は新ソトに対抗する決意だった。ティフラーは、封鎖される前に気づかれずにストーカーを連れて脱出しタフンに向かった。

 ダントンとテケナーとヴェトとイルジャコルはエスタルトゥの本拠地についた。そこにはソトとその進行役と同じ姿の者がいた。どちらもトカゲのような体で進行役の方が小型だ。

 永遠の戦士と進行役は同一種族で戦士はエスタルトゥによって不死になっていた。ソトは両者に基づいて人工的につくられ、侵攻先の知性体のメンタリティに合わせられていた。ストーカーはツナミ艦の乗員を参考にした試作品だった。ダントンとテケナーは新ソトをより完全にするためにつれてこられたのだった。それに気づいたダントンらは混乱した思考によって将来ソトになる予定の者を狂わせ、メンタルを写し取らせる装置を破壊した。装置を治せる者はおらず、新たにソトをつくることができなくなった。この行為に対する制裁としてダントンとテケナーはオルフェウスの迷宮に追放された。エスタルトゥの本拠地の植物と動物はエスタルトゥがもういないことを伝えてきた。イルジャコルは、法典に対する忠誠心が弱まっていることを知られ呼ばれたのだったが、法典への忠誠心を強化された。エスタルトゥの不在によって法典の内容を現在のものとしているのは、永遠の戦士と進行役だった。


 

2024年4月26日金曜日

591~636 ローダン

  アルマダ王子は、アルマダ中枢でオルドバンの記憶を取り戻してアルマダ部隊を掌握した。

 トリイクル9を元の場所に戻すためには、クロノフォシルを活性化する必要があった。クロノフォシルとは、ローダンが過去活躍した場所に残っているプシエネルギーのことだった。

 トリイクル9の復帰を妨害しようとする混沌の勢力が、様々な妨害をしたが、ローダンは、妨害をはねのけトリイクル9を元に戻すことができた。

 ローダンら4名の深淵の騎士は、騎士を辞めると宣言したが、コスモクラートはそれを許さず、考え直すまで、地球から追放されることになった。ローダンらは、既に地球を離れたゲシールと子供のもとに行くことにした。

 力の集合体エスタルトゥ(12銀河)から異人ソト=タル=ケルが現れ、貿易の開始を提案した。アダムスはハンザ同盟の発展のため積極的に受け入れ、異人にストーカーとあだ名をつけた。

 地球が活性化された後で、ヴィールス・インペリウムは崩壊し、多数の宇宙船(ヴィールス船)になった。

 ブル、ダントン、テケナー、イルミナ、スリマヴォは、それぞれのヴィールス船で旅立った。

 ブルは、エスタルトゥの奇跡を見にいった。しかし、奇跡が見られる惑星で、発展途上の惑星住民が好戦的住民にしたてられていることを知った。ストーカーから通行証として渡されたパーミット(戦士のこぶし)を身に着けると好戦的になることを知り、それを恒星に投げ入れた。警告のため地球に向かった宇宙船は途中で破壊された。