2015年4月3日金曜日

八五郎のおばさん

 銭形平次の子分の八五郎は、おばさんの住む長屋の二階に居候をしている。このおばさんは、八五郎の母親の姉か妹のようだが、「叔母さん」となっている話と「伯母さん」となっている話があり、母親の姉なのか妹なのかはっきりしない。
 ハリー・ポッターもおばさんの家にいたが、訳が「伯母さん」になっている話と「叔母さん」になっている話がある。
 ハリー・ポッターの場合は、どっちが姉で妹かによって違いが出てくるのは、二人の子供の時の話が出てくる第六巻の「謎のプリンス」からだ。英語の原文だと第六巻までどっちかに決める必要がないのに、日本語だと第一巻からどっちかに決めざるを得ないので、途中から設定変更になったのは、原作者と翻訳者の責任ともいえないだろう。
 八五郎の場合は、最初に「叔母さん」だったのが、最後の方で「伯母さん」に変わったように思うが、書かれた順に全部読んでいないので、いつから変わったのか、一度だけ変わったのかよくわからない。
 河出書房の全集第21巻に載っている「八五郎売り出す」が八五郎が25歳で平次の子分になった時の話だと知ったので、もしかしたらここで設定が変わるような出来事でも出てくるのか気になった。
 長く読んでいると平次よりもむしろ八五郎ファンになってくる。八五郎のことがもっと知りたくなり、都立多摩図書館に読みに行った。
 結果、「伯母さん」でも「叔母さん」でもどっちでも話に影響しないように思った。こっちの「おばさん」問題は未解決だ。

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